株式会社セーフティネット 様Vol.2
メンタルヘルス・ストレスチェックの「わかりにくい」を
「わかりやすく本質を伝える」マンガ制作
株式会社セーフティネット
営業部長
長谷 英哲 様
- 制作物
- ストレスチェック理解浸透/漫画パンフレット
- タイトル
- マンガでわかるストレスチェック
- 規格
- A5・表紙カラー/本編2色・12P
事例を見たとき、パッとイメージが沸いた
――マンガツールの導入のキッカケは何だったのでしょう?
弊社は、メンタルヘルス関連におけるサービス(https://www.safetynet.co.jp/)を中心に、様々なサービスを企業・団体に提供しています。
昨年2015年の大きな動きとして、従業員数50名以上の事業所に対してストレスチェックの実施が義務付けられました(12月より施行)。しかしこの制度、導入する側の人事部門にとっては、とても大きな課題がありました。
それは、人事部門から従業員のみなさまに、この制度についての目的や実施方法などを「わかりやすく伝える」という課題です。
その解決策を検討していた際に、JOBコミさんの見本(他社導入事例マンガ冊子)を見て「あ、マンガならば…」と。これなら制度を導入する側の人事部門が抱えている課題の解決に最適だと、パッとイメージが湧きました。
――事例をみて「マンガならば…」とイメー ジが湧いたのはなぜですか?
一般的にこうした難しそうな制度のマニュアルやガイドライン、説明資料は、日々の忙しい業務の中では、そもそも読もうともしてもらえないのが現実です。
特に、本件の主幹となる人事部門(組織によって異なりますが)からすると、メンタルヘルスはデリケートな部分もあり、とにかく説明が難しいのです。一方、従業員側はストレスチェックをよく知らないというのが現状です。下手をすれば、会社に自分のメンタル面を知られるのではないか?といった不安や、面倒くさい、やらされ作業が増えた、などと思われてしまう恐れもあります。
とはいえ企業・団体側からすると理解を促さないわけにはいきません。
そのような状況の中、弊社が提供するストレスチェックのサービスを販売促進する導入部分としても、まずはこの制度についての本質を正しく理解してもらうことが先決だと考えました。
つまり、なんだかよくわからないものだなぁという感覚や不安を払拭しなければいけない。
マンガであればストーリー性があって読みやすく、さらに絵で視覚的に訴求ができるので「本質をわかりやすく・簡潔に伝えられる」と考えました。
マンガだからこそ「本質が伝わる」部分があった
――その「本質」というのは何でしょう?
そもそもこの制度は一人一人のメンタルヘルスの向上のためにあり、それぞれにメリットがあることなのです。これが本質です。
昨今、精神疾患を患う患者数は増える一方で、その問題解決のためにこの制度が導入されています。そのためにストレスチェックが存在しており、個人にとって決してマイナスな要素はないのです。
しかし残念ながら、この制度の主旨が「伝わらない」という課題に阻まれ、ストレスチェックの重要性・優位性が伝わっていない。
繰り返しますが、これらは一人一人のメンタルヘルスの向上のためにあります。それがこの制度の本質ですから。
――「マンガなら伝わる」と思われた理由をお聞かせください
大切なのは「全体の流れ、大局観」だと思っています。
制度の仕組み、ルールの理解ももちろん大切ですが、従業員さん一人一人が「なぜストレスチェックが必要で、それはどういうもので、具体的にどう考えれば良いのか」、極論を言うと、そこさえ抑えておけば、最も大切なアクション(ストレスチェックの受検)を起こしてもらえます。
マンガであれば、同じような状況の登場人物が、同じような感覚を持っていて、大切な気付きを得て、正しくストレスチェックを捉えていくというプロセスを描くことができる。
長い文章よりも、むしろたったこれだけのシンプルなストーリーの方が、アクションを起こしてもらうという目的への到達に優れている、そう感じています。
マンガは浸透ツールとして優秀ですね
――ありがとうございます。次に、実際の評価やお客様の声について教えてください。
おかげさまで人事の方からの評価は非常に高いですよ。まさに狙った通り、思い描いた通りの反応ですね(笑)。
やはり、人事部門の課題は、「ストレスチェックの説明・理解の促進に手間がかかりそうだ」という声が多くありましたから。そういう方々にとっては「マンガを配れば手間が省ける」そうシンプルに感じでいただけているようです。
いろんな業務を兼務されている人事さんが多い中、このマンガツールが非常に有効だと思われている理由は、「配れば読まれる・伝わる・理解される」と、直感的に感じてもらえていることです。
よって多くのご担当様から、「浸透するツールとしては非常に優秀ですね」というお声をいただいています。
――逆に「えっマンガなの?」という反応はなかったですか?
それはほとんどなかったですね。細かい制度の説明よりも、「気軽に自分のために受けて欲しい」ということを伝える目的に達するなら、文章よりもマンガが優れている、ということを多く方に理解していただけたようです。
お客様の反応を見て思うのは、第一印象が大切だという事。やっぱりテキストだけのものより、マンガの方が目が行くんですよね。
文章だけだと疲れちゃうんですよ。いい事が書いてあっても疲れてしまうんです。でも、忙しくても、疲れていてもマンガなら「読もうかな」という気持ちが働く。やはり浸透ツールとしてマンガは優秀ですね。
キラーコンテンツになっていますよ、我々にとって
――注目の業界で競合他社も多いですね。販促ツールとして工夫した点はどこですか?
まず、おそらく他社さんではこの手法で制度を説明したものはないかと。従業員向けにはポスターやチラシ程度、ここにチャンスがあると考えました。
ある程度の情報量があり、親近感があり、本質を理解されるツール。これがあれば、ある意味での三方良しなのです。
前述しましたが、ここが非常に大切なポイントで、人事部門は「説明の手間が省ける」、従業員は「本質を正しく理解できる」、会社サイドは「受けてもらえる、受検率あがる」。情報を発信する方も受け取るほうも、いいこと尽くめなのです。
「販促ツールをつくろう!」ではなく「課題で足りてない部分はここ!」という、全体を俯瞰して考案できたことで、目論見は的中しました。
このマンガツールはキラーコンテンツになってますよ、我々にとって。
叩き台となる第一案をすぐ出してくれた。これが大きかった
――次に、制作面についてお伺いさせてください。
本プロジェクトは商機に対して完成目標が1ヵ月半、スピードが必要でした。
そんな中、弊社が一番助かったのは、我々がゼロから作らなくてよかった事です。イメージ・目的を伝えるミーティングの後、叩き台をパーンとすぐに出してくれた。これが非常に大きかったです。
第一案をすぐに出してくれたので、我々のその流れに乗れましたね。あとはブラッシュアップすればするほど「担当者が喜んでくれる」のがイメージできましたね。
ラフ案(マンガの下書き)からお客さんにテストマーケティングも兼ねて見ていただいていたのですが、「こういうのがあると助かる!」という声を多く頂戴していました。
感覚値ですが、ニーズを先回りし、潜在ニーズを捉えることは成功したと感じています。つまり、お客様から「こういうのが欲しい」と言われる前に、「こういうのが欲しかったですよね?」と課題解決策を先回りし、的中してできたのは営業冥利に尽きるところでした。
御社のようにマンガ制作実績のあるベンダーさんと組み、二人三脚で協力していただけたのは心強かったです。
――ありがとうございます。修正のご依頼もたくさんいただきましたね(笑)
確かに(笑)。それだけ中途半端なものは作りたくないという思いがありました。
読まれやすいもの、そして本質を伝え「ストレスチェックを受ける」というアクションまでして欲しかったですし、世の中に残るものですから。そのために妥協なく修正をお願いしました。
本質をわかりやすく伝え、よりよい世の中に
――販売促進はもちろん、人の「アクション」を意識したのですね。
企業なので売上げはもちろん意識しました。しかし、単に売上げが上がればいいというものではないんです。我々は、世の中に対するミッション、上位概念を大切にしています。
メンタルヘルスは世の中で認知され始めてはいますが、まだまだ自分には関係ないと思っている人が多いのも事実です。今回(ストレスチェックの義務化の機会)は、多くの人にメンタルヘルスに触れてもらえるよい機会です。
我々はこの機会を後押しすることで、社会のために役立ちたいと考えています。自社のためだけではなくです。
――貴重なお話の数々、ありがとうございました!